20年くらい前になりますが、当時お世話になっていた人から知識や情報を得るのに本も重要だよと教わった話です。
当時の背景として、インターネット普及はしているものの今ほどコンテンツは充実しておらず、自ら能動的に情報を取得しなければいけないということはあるのですが、現在でも通じる話だと感じています。
簡単にまとめると次のような内容です。
- インターネットは情報源として有用性が高いが、見たい情報に偏りがちだし、知らないことは調べられない
- 本を読むと自分が知りたい情報に付随する、知らなかった情報に触れる機会が生まれる
- 基礎だけでも表面的でも良いから様々な分野の情報を持てば、自分の検索力が向上して、インターネットをもっと上手に使えるようになる
- インターネット、本に限らず一つの情報源に頼らず、多角的に情報を集めることで真偽を判断する能力が高まる
- 広く浅い知識を持つことは現在も大事で、AIをどれだけ活用できるかが変わるのではないかと思う
いまだに何か知りたい、勉強したいという時に気を付けるように心掛けるようにしていて、私にとって大変有り難い思い出です。
ネットは無料で手軽に得られる情報源ではある
当時からGoogleをはじめとした検索エンジンやポータルサイトは優秀で、欲しい情報は結構あっさり手に入りました。しかも無料という大変有り難いおまけ付きです。
ただ、今振り返れば現在ほど広告収入が流行っていたわけではないので、情報提供者の数や質は豊富ではなかったかもしれません。
一つの情報源から網羅的に何かを学習するには少し難しかったです。
とはいえ、無料ですし、キーボードを叩くだけであっという間に欲しい情報を手に入るので重宝していました。
なんて便利な世の中なんだろうと科学の進歩に感謝でした。
ネットで調べる為には網羅的な基礎知識は大事
ある時、普段から相談事などでお世話になっていた方ととりとめのない雑談をする機会がありました。
その中で、知識や情報は何を介して得ているのかといった話題になりました。
私は先述の通り、専らネットを情報源としていたわけですが、本を読んで基礎的な知識を浅く広く知ることも大切だよと教えていただきました。
具体的な内容は次の感じです。
- ネットはもちろん重要な情報源だが、それだけだと自分が見たい知識や情報に偏ってしまう
- ネットで情報を得る為には自分で検索や選択するところが起点となるので、既知の情報を基にした調べ物しかできない。自分が知らないことは調べようがない
- つまり、ネットはとっかかりとなる情報を持っていて、調べ物が明確な場合に特に有効な手段
- ネット検索を有効活用するには、基礎的な知識や情報を網羅的に持つことが大事で、その手段には本が有効
- 本もテーマを絞られてはいるが、そのテーマを体系的にまとめているので、自分が知らなかった情報に触れる機会が生まれる
- 流し読みで構わないから、そんな情報があったな程度でも覚えておくと、引き出しが豊富になり、より深く知りたい時でも足掛かりがあるので調べることが容易になる
- もちろんネット、本に限らず一つの情報源を盲目的に信じてしまうと真偽を確かめることはできないし、思考が偏るので、複数の情報源に目を通すことは大事
当たり前なのかもしれませんが、当時の私は網羅的に学ぶことを意識していなかったので、かなりドキッとして聞いていたなぁと記憶しています。
知識や情報を取得する理由は、自分の能力を高める為だと思います。
インターネットで知識や情報を得ようとすると、自分の知識がベースになるので、より深い理解は得られても、全く新しい能力を得ることには少し不利です。
網羅的に情報を知ると、自分が最適解だと信じていたものは実は違うかもしれないという気付き、既存の知識だけでは難しいことの足掛かりが得られるかもしれません。
情報の真偽の判断力という点でも、断片的であるよりも網羅的な知識の方が高くなりそうです。情報同士の矛盾点や多角的な視点で判断ができますから。
インターネットの情報量は抜群ですが、そのメリットを最大限活かすには、結局扱う人間の情報量や判断力に依存するのだなと思います。
広い分野で、そんな情報もあったなぁ程度でも知っていれば、的確な検索や正確な情報かを疑う判断力の助けになるはずです。
本を読む時も自分が知りたい情報を書いている物を選びますが、そこに付随して自分が意識していない情報にも触れられます。
本を情報源とすることで、自然と自分の情報量、判断力が鍛えられるのだと感じた思い出です。
為になる考えって普遍的なものなんだなぁと思う
この話ってAIにも通じるものがあると思います。
少なくとも現在のAIは、我々が指示に対する回答をする存在です。ふんわりした指示にはふんわりした回答になり、的外れな指示には求める回答が出てきません。
ニュースになったこともありますが、AIが間違った情報を出力して、それを鵜呑みにした人が惑わされてしまうなんてことだってあります。
結局、AIの能力を十分に発揮するには、扱う人間がどれだけ的確な指示を出せるか、真偽を判断できるのかが重要で、インターネットで検索するのに必要な能力とさして変わらんということです。
20年前に教わったことは今も変わらず重要で、できるだけ網羅的に、できるだけ広い情報源から知識や情報を集めることは忘れてはいけないなぁと思います。
為になる考えって、普遍的で時代を超えても活かせるんですね。
ということで、今日も元気に読書に励もうと思います。
以上、最後までありがとうございます。