できることなら今日も一日平穏に過ごしたい。そんな気持ちを粉々に打ち砕いてくれるのが仕事のミスです。
もちろんミスしたのは自分なのですが、なぜこんなことに、、、と泣きたくなる気分になります。
ところが、そんなミスによってチャンスが舞い降りてくることもしばしばあるのっていうんだから、世の中不思議なものです。
もちろん、ミスの連発は流石にチャンスを運んではくれるわけもなく、ミスしない方法を模索することが第一優先です。
ということで、今回のテーマは次の通り。
- どうやったらミスを減らせるか
- ミスした時の対処法
- ミスは時にはチャンスになる
結局、ミスを防ぐ為にも、ミスに対処する為にも基本が大事ってことだと思います。という内容になっています。
仕事でミスしない唯一の対策
確認をする。
個人的にはこれ以外の方法はなくない?と思っています。
人間がやることなので仕上がり100%、正確無比なんてありえません。結局、ミスは起こる前提で確認をするということが唯一の対策ではないかと思います。
もちろん、確認するという抽象的な言葉だけでは人それぞれ、又はその時々の自分の判断に頼ることになり、確認作業にゆらぎが生まれます。
確認方法を状況に合わせてフォーマット化していきます。
ちなみに、確認した?と聞いてくる人がいますが、具体的な確認方法とセットで伝えた方がいい場合があります。
お互いの能力を把握しいてリマインドのつもりであれば問題ないですが、新人教育や心配事がある場合は的確な確認ではないと思います。
乱暴な言い方ですが、能力的に不安があるから確認したかを尋ねているのに、肝心の確認方法は相手に委ねてしまっています。
能力に不安を感じているのか、信頼しているのか、どっちなんだい!? と逆に確認したくなる状況です。
仕事でミスしない確認方法
場面を2つに分けて確認方法を考えます。
- 対人の場面
- 対自分の場面
仕事を細かく区切ると、他の誰かと一緒に行うか、自分一人で作業するのかの2つの場面にざっくり分けることができます。
それぞれの場面で確認すべきことが変わるので確認作業方法も変化させます。
対人の場面
上司や先輩に頼まれた仕事や取引先との商談など他の人とやり取りをする場面では、相手の意図や理解を確認することが必要です。
例えば、上司に資料の作成を頼まれた時に、資料の目的がなんなのか、誰向けのものなのかで、内容や体裁は変わりますし、上司がイメージする資料の形式もあります。
作成前の確認、作成中での確認で上司が考える方向性と一致しているか確認します。
都度確認する理由は、上司自身も初めから明確なイメージを持っていない場合があるからです。
進捗の中でイメージが具体化することがあったり、資料に具体性が出てくる中で追加のアイディアが生まれたり、作業の途中で意図に何らかの変化がある可能性があります。
作業途中で変更を加える上司や先輩は嫌がらせで行なっているわけではないです。途中で的確な起動修正を加えているのであれば優秀な上司や先輩の可能性もあるわけで、、、(もちろん全員がそういうわけではなく、残念なことに性格が悪い人もいると思います)
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また、商談や打ち合わせであれば、相手の意図や要望を確認するだけでなく、こちらの提案内容を理解しているか、同意しているか、反対しているかの確認が必要です。
言った言わない問題が起こることがありますが、文書化していないだけでなく相手が理解しているかどうかの確認が不十分で発生することもあります。
特に言いにくいことになるほど、オブラートに包みがちな日本では相手に十分に伝わっていないことって結構あるので、意識的に相手の理解度を確認した方が安全です。
対自分の場面
自分がやったこと、やることを確認する場合は正確性を確認します。
先ほどの資料作成の依頼があった場合、実際に資料作成中は数字に誤りがないか、誤字脱字がないかなど、自分の行動に対する確認も必要です。
または、機械操作や生産工程が正しく手順通りになっているかなど、自分の作業内容の確認が必要になることもあるでしょう。
他にも、見積書は正確か、メールの宛先は正確か、スケジュールの把握は正確かなど自分起点の作業には正確性を求める為の確認になります。
確認する対象を明確にしたら
確認すべき対象をはっきりさせたら、確認作業を補助してくれるツールを使います。
- メモ
- 文書化
- 見直し
などなど、これらは確認方法として一般的なものですが、実はこれら自体は確認を補助するだけのもので、これらの行動自体が確認そのものを担保してくれるわけではありません。
なので、ここではツールという位置付けにしています。
目的不明なメモって見返すことがないと思います。
同意事項が不明確な文書化に意味が果たしてあるのか疑問です。当方としては逆の意味と理解していたなんて後から言われたら文書化の意味がなかったことになります。
つまり、先ほどまとめた確認すべき対象を明確にしてから初めて意味のある行為になるので、ただのツールという位置付けにしています。
確認対象がはっきりしていれば、ツールの使い方も簡単です。
例えば、上司が頼んできた資料作成の為の意図の確認であれば、メモと社内メールで十分でしょう。
後からでも、上司の意図を再確認できるように記録に残しておけば、作業途中の変更点についても理由が見えやすくなるかもしれません。
逆に根本的な目的にブレを感じているのなら、それとなく上司に確認すれば早い段階で無駄な修正をしなくて済むかもしれません。
外部との商談であれば、メモや見積書や覚書などの文書化が効果的です。
メモがあれば、後から見直して先方の要望を深く理解する機会を与えてくれるかもしれません。
曖昧な表現を避けてはっきりと記載した覚書があれば、言った言わない問題の確率を下げてくれます。(文書化しようが何しようがひっくり返してくるモンスターな客先も中にはありますが、、、)
自分の作業の正確性は見直しが有効です。
数字の誤りやメールの宛先に間違いはないか、手順を飛ばしていないかなど見直しによって気付くことができます。
ちなみに、自分が作成した書類やメールを見直す時は、一晩寝かせるとよりしっかりと確認できます。
作成したての時は、ついつい完璧なはずと思い込みがちです。一度落ち着いてから見直すと思わぬミスに気付く時があります。
メモや見直しなど、このような確認作業は誰しもが行なっていると思います。
確認作業したはずなのに何故かミスる、、、という時は、確認対象が曖昧だったり、とりあえず確認の体をとっているだけだったりすることが大半です。
本質的な確認作業とは、確認対象を明確にさせ曖昧な表現を避けることで遂行できます。
それでもミスは起きるもの
繰り返しになりますが、人間のやることに絶対なんてありません。
どれだけ確認作業を洗練させたとしても作業をするのが人間である以上、見落としはつきものです。
さらに、その日の気分や体調に左右されることだってあるわけで、人間には不確定要素が多すぎます。
違う顧客に見積書をご送信してしまった、、、なんてことは一日100件は起きてんじゃねーの?と思えるほど今日もどこかでミスは起きているでしょう。
よーし今日もいっちょミスってやっか!! とか考えている人はいるわけもなく、決してわざとではないでしょうがミスはミスです。
ミスを起こした時は、兎にも角にも関係各所へ報告と謝罪をすることが第一です。
まず、発見と対応が早ければ早いほど被害が小さくリカバリーしやすくなる可能性があります。
顧客に金額を誤った見積書を流してしまったとしても、顧客側が間違った見積書を使ってアクションを起こしていなければ、極論顧客との間だけで済みます。
もしも、報告と謝罪が遅れて顧客側もさらに第三者との話を進めてしまっていたら、問題は超絶ややこしい方向に向かいます。
まずは、早急な報告と謝罪をしっかり行い、それから必要な対応を行います。
必要な対応も完了させたら、なぜミスが起きたのかの検証も必要です。
曖昧な確認作業や不十分な確認方法で改善が必要な可能性もありますが、大体の原因は油断や慣れ、焦りからくる確認不足だったりします。
つまり、ミスの再発防止策としては初心忘るべからずということになります。
なんだか根性論みたいな気もしますが、実際どれほど確認作業のマニュアル化を進めたとしても、油断や慣れというスキを作ってしまえば全部台無しにしてくれるくらい強烈な原因なので、初心は絶対忘れないよう日々呟くくらいした方がいいかもしれません。
そして、残念なお知らせなのですが、一旦は気持ちを引き締めしっかりと確認作業をするようになるのですが、悲しいもので喉元過ぎれば暑さは忘れます。
またどこかで気の緩みは起きるでしょう、、、
正直、世界からミスが無くなることはないんじゃないかと思います。
気を引き締める → 油断する → 反省する → 以下同、というループが永久に循環するのが我々に与えられた運命な気がしてならないです、、、
ミスはミスでも同じミスを繰り返すという場合は、別に根本的な原因があるかもしれません。
- そもそもマニュアルに欠点がある
- 勉強や習熟度が足りていない
- 心身が疲弊している
- その仕事があっていない
手順そのものの見直しを提案する、信頼できる人に相談する、しっかりと休むなど、別のアプローチをした方がいいかもしれません。
ミスは隠すな、ピンチはチャンス
- ミスをしたから怒られる
- 評価が下がると不安になる
- 周囲にできない奴と思われたくない
こんなことが頭をよぎってミスを隠したくなる気持ちは分かります。
でも、ミスを隠すと10倍返しだ!! とカウンターをもらってしまうのが、世の中の原理原則です。
そして、多くの人が見逃しがちな事実なのですが、むしろピンチはチャンスです。
ミスへの対応を誰よりも早く回収すると真逆の評価に変わることがしばしばあります。
なぜかというと、まず前提としてミスをしたことがない人はいないです。そして、多くの人はミスを隠さないまでも対応の初動が遅れがちです。
なので、ミスがあった時に関係者は、解決までにざっくりこのくらいの時間が掛かるかな、、、と想定します。
そんな時に、光の速さでミスを回収し真摯に対応し続けると、自分のミスだったはずなのに「君は凄いな!!」と180度反対の評価をされることになります。
私の経験として、サラリーマン時代にクレームが発生したことがありました。
最初はめちゃくちゃ怒られましたが、真摯に対応し続けたところ、君なら安心して任せられると取引が爆増したなんてことがあります。
実際、みんなミスはどこかで起こるものという前提は織り込みで、むしろミスが起きた時にどんな対応をとってくれるのかを気にしています。
ミスへの対応が早いことで好印象や高評価に繋がり、ミスがきっかけで大きな取引が始まるってことは案外ある話です。
みんながミスに対して怒りや不安などネガティブな感情を持つ理由は、そこに問題が残っているからです。
問題を解決してしまえばネガティブな感情はなくなりますし、問題解決が早ければネガティブな感情を持っている時間も短くなります。
ミスは隠さず、むしろチャンスに変えてしまいましょう。(もちろん日々の仕事を誠実に行なっていないとダメです)
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まとめ
- 確認をする
- 迅速な報告と謝罪
- 初心忘るべからず
- ピンチはチャンスと知る
ミスはできれば起こしたくないものですし、起きてしまうと残念な気持ちになってしまうものです。
でも、諦めず真摯な対応によって、ミスを乗り越えた先には思いがけない景色が広がることもあります。ミスに対する自分なりの向き合い方が見つかるとミスは減りますし、万が一の時にも挽回するチャンスがもっと巡ってくると思います。
以上、最後までありがとうございます。