脊髄反射で発言して失敗を重ねること幾星霜。
失敗直後は激しく後悔して慎重な発言をするものの喉元過ぎればあっという間にまた失言を繰り返してしまう、そんなサイクルを繰り返し続けておりました。
歳と共にいくらかマシにはなりましたが、余計な一言を吐いてしまったと布団の中で反省することがないわけでは全くありません。
「考えてから発言しなさい」
失言に対するアドバイスとしてよく聞くものの一つかと思います。
このアドバイス自体は全くその通りなのですが、私にとって「考えてから」というのが少々厄介でして、興奮してきたり、楽しくなってきたり、感情が盛り上がりを見せると思考が発言に追いつかなくなってしまうことが多々みられました。
失言を重ねる日々が続く中、「考えてから」とは発言内容を考える意味合いよりも、自分の感情の起こりを考えろって意味なのかもしれないと思うようになってからは多少マシになってきたように思います。
よく考えてから発言しようと心掛けるものの
失敗直後の後悔真っ只中はなんとかなるんです。そう思いたい。
後からとはいえ失言に気付くことはできていたので、集中力を維持できれば場にそぐわない発言の判断はつきます。よく考えて発言するんです。
ただ、集中力の源が失言直後の後悔のみというのが問題でした。
喉元過ぎれば暑さ忘れるというやつです。どれだけ後悔していようが時と共に記憶が薄らぎ、失言に対する緊張感は消え去ってしまいます。
集中力がなければ元の木阿弥、よく考えもせず発言して失敗を繰り返し、その度に「あれだけ後悔したのにまたか、、、」と失望と共に振り出しに戻ってしまう。
こんな感じで何ら成長がみられないまま時間だけが過ぎているという状況でした。
今思えば当たり前なのですが、ふとした言葉は自分の内面からもたらされます。本質的な問題は自分の内面にあり、いくら体裁だけ整えて考えて発言するフリをしたところで持続的な改善につながるわけがありません。
お恥ずかしい話、なかなかこの事実に気付けず、失敗を繰り返す原因になっていました。
よく考えて発言するには自分の内面を変えないと無理じゃね?
山ほど失敗を重ね続け、ようやく都度反省するだけで改善は無理じゃね?と気付きます。
が、まだまだ迷走を続けます。
毎日呪文の如く過去の失敗を反芻すれば刷り込み効果で持続できるのでは?と過去の失敗を書き起こしまくる日々に突入します。(もっともこの行動のおかげで一つの改善案に辿り着くのですが。)
で、実際に書き出したものはというと下記のような感じです。実際には凄まじい量で、もっと細かく書いていたのですが、クソみたいな内容なので省略しております。
- 頭が沸騰して思ったままに発言
- 調子に乗りすぎて羽目を外しすぎて一線を超えた発言
- 自分を大きく見せようと強気発言
- 自分を大きく見せようと虚言
- 自分が正しいと思い込んだ発言
- 罪悪感からすぐにでも解放されたくて所構わず懺悔
これらを毎日反芻することで、常に後悔の気持ちを持ち続けようとしていたわけです。
すると、あることに気付きます。「根本的に俺ってただのクズ野郎じゃね?」
自分が良ければ何をしても構わない、今さえ取り繕えばそれでいい、とにかく自分が大事。正直、本質は今でも変わっていない気すらします。
自分の恥ずかしい過ちをかけるのだって匿名で書いているからにすぎず、正体を明かしてこんなことは決して書けません。
で、「こんなのちょっと取り繕っただけで発言を変えるなんて無理」「言葉は自分の内面から生じている」と、ようやくここで気付きます。
しかし、ここでも問題が発生します。自分の性根を変えるなんて結構難易度高めという問題です。
ちょっと話は変わりますが、人間ある程度成長したら本質はそうは変わらないと思っています。
もちろん成長を放棄していいとは思っていませんし、その為に最善を尽くすべきだとは思います。しかし、実際に理想通りに変われるかというと非常に難しい話です。
では、どうしたかというと、今まで意識すらしていなかった自分の感情の変化、起こりを察知するように努めました。
- 失言した時の感情をできるだけ思い出す
- 各失言に紐づく感情をラベリングする
- その感情が起こった理由を明確にする
- 自分なりに感情と起こりやすい状況を分類する
こんな感じで実際に会話の流れが分類された状況に近いと察したら、起こるであろう感情に備えるようにしました。
感情の起こりを察知して失言を待ち構えるような格好です。
自分の感情をうまくコントロールできれば気持ちを落ち着けて発言しますし、感情のコントロールが難しそうと感じれば沈黙します。
この改善活動の結果はというと、残念ながら失言がなくなったわけでは全然ありません。いまだに失言して後悔すること結構あります。
失言の根本的な原因が自分の内面であるとすれば、いくら策を弄したところで元を断たなければゼロになんてできません。自分自身の精神的な成長が最終的には求められます。
とはいえ、幾分かはマシになってきたとも感じていますし、自分の感情と起こりを可視化することで結構自分の弱さというか、情けなさを明確にできるかなとも思っています。
今の自分には多少なりとも効果を感じられているので、しばらくは実践していきたいです。
自分なりに忘れないようにしたい気付きは次の通りです。何を今更なんですけど!!
- 失言は自分の内面から発されるもの
- 感情や状況を言語化して、自分で客観視できる状態を作る
以上、最後までありがとうございます。